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第3056回 サラダの危険



 野菜好きという事もあり、いろんな種類のドレッシングを用意していて結構な頻度でサラダを食べているのですが、そんな大好きなサラダについてあまりよろしくない情報があります。

 よくいわれるところでは、サラダは思っているよりもカロリーが高いという事。そしてドレッシングによっては塩分が多いものがある事や、食品添加物が多いという事があるのですが、ヘルシーという思い込みが食べ過ぎを誘発するともいわれます。

 以前、アメリカで行われた研究では、学生を対象にクッキーと満腹感に関する実験が行われ、片方のグループには事前に「タンパク質と繊維質、ビタミン類が豊富に含まれた健康的なクッキー」である事を伝え、もう片方のグループには「砂糖と脂肪分、糖質がたっぷりの不健康なクッキー」であると伝えてクッキーを食べてもらい、45分後の空腹感に関する聞き取り調査を行っています。

 その結果、クッキーを健康的だと思い込んで食べた学生の方がより空腹感を強く感じており、健康に良い物を食べたという思い込みが空腹感を助長した、もしくは満腹感を抑制した事が窺えます。

 また、別の研究では学生たちを3つのグループに分けてポップコーンを食べてもらい、それぞれ事前にポップコーンが健康的な食べ物である事、栄養価に富んだ食べ物である事、ジャンクフードであり不健康な食べ物であるといった三通りの説明を聞かせています。

 大好きなポップコーンを好きなだけ食べられるのですが、最も多くのポップコーンを食べたのは健康的と思っているグループで、食べた量は不健康と思っているグループの2倍の量になったといいます。

 そうした結果から判る事は、脳が健康的な物を食べているという安心感から食べ過ぎてしまう傾向があるという事で、サラダはその最たるものなのかもしれません。でも、あえて反論するならば生の野菜は嵩が多く、食べているつもりもそれほどには食べていないという事。食物繊維が多く、血糖値の急激な上昇を抑えてくれる事などを思ってしまうのですが、食べ過ぎてしまう習慣が定着してしまうのは良くない事と、改めて思ってしまいます。


 
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第3055回 大腸菌に記録



 財宝のありかを示した古地図、資産家の遺産の隠し場所が書かれたメモが隠された置物。小説の中で激しい奪い合いが繰り広げられるアイテムとなる物ですが、それが大腸菌となるとドラマの展開はどのようになるのかと想像してしまいます。

 先日、ハーバード大学で行われた実験では、生きた大腸菌のDNAに動画データを記録し、再生する事に成功しており、生物の遺伝情報の本体であるDNAを自在に改変できるゲノム技術の応用によって、何らかの情報を生物内に保存する事が可能となっている事が示されています。

 DNAはA(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)という4種類の塩基と呼ばれる物質が長く連なっていて、それぞれの塩基は文字のような働きをして生命の設計図とも呼ばれる遺伝情報を表しています。

 今回の実験では人が馬に乗って駆ける様子を縦26、横36の935のマス目に5コマで描く数秒の白黒動画として作成し、デジタルデータとして人工DNAに書き換えるという事が行われています。

 マス目は濃淡の異なる白黒の21種の色によって塗分ける事で動画を表現していて、コンピューターをはじめとする情報機器が使用するデジタルデータと同じく、どのマス目をどのような色にするかという事を0と1の2種類の値からなる電子的な信号の組み合わせで表現しています。

 膨大な数の塩基が連なるDNAの中で、特定の塩基配列を繰り返している「クリスパー」と呼ばれる部分に、はさみのような役割をする酵素の「キャス」で切り込みを入れて任意の人工DNAを挿入するという最新のゲノム編集技術、「クリスパー・キャス」法を用いて大腸菌のDNAに録画ともいえる情報の保存を行いました。

 録画された大腸菌を培養して世代交代を繰り返した後、録画された大腸菌の子孫となる末裔大腸菌からDNAを抽出し、塩基配列を解析したところ、そこからデジタルデータの復元に成功しています。

 復元された動画と元の動画を並べて比較したところ、馬が走る様子がはっきりと判り、生きた細菌の体内から復元されたとは思えないほどの鮮明さで、大腸菌のDNAが記憶媒体として機能している事を示しています。

 元データと数世代経た後のデータでは、並べて再生するとわずかに復元データの動画にはノイズが見られ、大腸菌が世代交代を重ねながらDNAを複製する際に一部でエラーが生じていたためとされ、現在のところ再生の精度は90%程度とみられています。

 財宝の在り処が記録されたDNAを持つ大腸菌が封入されたカプセルを奪い合い、最終的な争いに勝利した主人公がDNA抽出して解析したところ、長い冒険の間に大腸菌は世代が重なり、複製のエラーのために肝心の隠し場所が判らず、新たな冒険が始まる。小説のネタとしては良い展開のようにも思えます。


 

第3054回 猫の好み



 ある晩の事、眠っていると家の中のパトロールを終えた坊ちゃんが近付いてきた気配でうっすらと目を覚ましました。坊ちゃんは私の手に数回頭を擦り付けて、まるで「パトロールお疲れ様。今日も頑張ったね」と頭を撫でられているようで、その後、寄り添うように横になって眠ってしまいました。

 昔から「犬は人に付き、猫は家に付く」といわれますが、少なくとも坊ちゃんは私に付いてくれるように思えます。猫はそのマイペースさと付き合いの悪さで研究が進まない動物といわれますが、そんな中、猫が本当に好むのは何なのかという研究が行われていました。

 研究を行ったのはオレゴン州立大学の研究チームで、猫がどのような刺激を好むのかについて食べ物、おもちゃ、におい、人との交流という四つのカテゴリーに分けて実験を行っています。

 実験には飼い猫33匹と動物保護施設の保護猫22匹を加えた55匹で行われたのですが、最終的に実験に協力してくれたのは38匹にとどまり、相変わらずの付き合いの悪さを感じさせてくれます。

 四つのカテゴリーには「食べ物(鶏肉、マグロ、猫用のおやつ)」、「おもちゃ(羽根、ネズミのおもちゃ、猫じゃらし)」、「におい(アレチネズミのにおい、マタタビ、他の猫のにおい)」、「人との交流(話しかける、撫でる、おもちゃで一緒に遊ぶ)」といった細かなメニューが用意され、猫の嗜好が正確に掴めるように工夫されています。

 実験は猫を一匹ずつ隔離した上で2時間半に渡って四つのカテゴリーの中から三つの刺激を与え、どの刺激に対して最も時間を費やすかで猫が本当に好むものについて分析を行っています。

 その結果、実験に付き合ってくれた38匹の猫のうち、半数の19匹の猫がほとんどの時間を人との交流に費やしていて、14匹が食べ物、4匹がおもちゃ、においは1匹だけとなり、猫が本当に好んでいるのは人との交流である事が判ります。

 今回の研究はサンプル数が充分ではないともいわれますが、猫好きの間では結果は見えていたともいわれ、猫が孤独を好み、人に対してよそよそいしいと感じているのは猫と暮らした事のない人だけで、猫は人と過ごす時間を大切にしていると多くの人が感じています。

 

第3053回 塩の効能



 健康のためには控えるべきもの、その一つに「塩分」が入る事は確実なように思えます。塩=塩化ナトリウムのナトリウムは水分を取り込む性質があり、血液中のナトリウム濃度が上昇すると水分量が多くなり、血液の量を増やして血圧を上げてしまうとされています。

 健康へのマイナスイメージが強いナトリウムですが、生命の維持には欠かす事ができない成分で、進化の過程においては充分に確保する事が難しかった事もあり、摂取したほぼ全量が吸収されるようになっています。

 そのため現代の生活ではナトリウムが過剰になる傾向があり、日頃から塩分を控える事が健康作りの第一歩とも考えられています。そんな塩分に意外な効能がある事が判ってきています。意外にも塩分はダイエットを助けてくれるという研究結果が発表されていました。

 最初の研究は2つのミッションで宇宙へ行く10名のロシア人宇宙飛行士を対象に、段階的に塩分量が異なる食事をしてもらって日常的な変化を見たところ、水分の摂取量が少ないにも関わらず最も多くの塩分を摂取したグループの尿の量が一番多いという事が判りました。

 同じ事をマウスを使った実験で再現すると、動物が塩分を多く摂ると新陳代謝に関わるホルモンの一種、糖質コルチコイドが分泌される事が観察されています。分泌された糖質コルチコイドは内分泌系や免疫系に影響を与え、脂肪と筋肉を分解して水分を産出する事が、宇宙飛行士やマウスが塩分を多く摂り、少ない水分摂取量なのに尿の量が増えた事のメカニズムと考えられます。

 塩分を摂り過ぎると喉が渇き、水分を多く摂取してしまいます。血液中のナトリウム濃度を下げるためと、尿を通じて排出しようとするためで、摂り過ぎた塩分対策には水が欠かせない事が判ります。その水分を体内で賄わなざるを得ない事から脂肪や筋肉が分解されるのですが、それには多くのエネルギーが必要とされます。

 その結果、さらにnエネルギー源となる脂肪が使われてしまう事から、ダイエット効果に繋がると考える事ができるのですが、やはり塩分の過剰摂取は健康への悪影響が考えられるだけでなく、体はエネルギーを確保するために食欲を高めるともいわれ、塩分ダイエットはあまりお薦めできないものと思えてきます。


 

第3052回 制限の効果



 人にとって欠かせない栄養素というと、タンパク質、糖質、脂質が三大栄養素となっています。ダイエットの観点から長らく脂質は悪者視され、脂質の摂取を抑える事が健康的な食とされていました。

 ダイエットの主流が血糖値の上昇を抑える事に移ると、悪役は脂質から糖質へと代わり、糖質の摂取を抑えて血糖値の急激な上昇を引き起こさない事が、脂肪細胞の成長を抑えてダイエットを成功へと導くと考えられるようになっています。

 糖質の摂取量を抑える「糖質制限食」は、本来はダイエット法ではなく糖尿病の治療法として始まっています。2008年にイスラエルの研究チームによって中程度の肥満者や糖尿病の患者を対象とした研究が行われ、「低脂肪食」、野菜や豆類を中心とした「地中海食」「低炭水化物食」が及ぼす影響を調べたところ、「低炭水化物食」が最も血糖値の変化に関係している事が判り、糖尿病の食事療法の一環として糖質制限食が脚光を浴びる事となっています。

 2014年にはアメリカの糖尿病学会が発表している糖尿病臨床ガイドラインにも、「1型糖尿病と2型糖尿病を含むすべての糖尿病患者に糖質制限食が推奨される事が明記され、糖尿病患者にとって有効な食事療法となっている事が窺えます。

 しかし、2015年に発表された国立がん研究センターの研究では、40歳から69歳の男女6万人を5年に渡って追跡調査した結果として、女性は炭水化物の摂取量が少ないほど糖尿病を発症するリスクが低下した事に対し、男性では炭水化物の摂取量と糖尿病の発症リスクには関連が見られず、糖質制限食は治療法とはなっても予防法とはならない事が判ってきています。

 男性に限った事ではありますが、糖質制限が有効な予防法とならないとなると、今後も糖尿病の患者は増え続けていくのかと少々暗い未来を思ってしまいます。

 
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にんにく卵黄本舗の健康コラムです。
食と健康をキーワードに最新の医療情報から科学技術、食文化や献立まで毎日更新で幅広くお届けします。是非ご覧ください。

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