第2883回 こむら返りの秘密
中学生の頃まで水泳部に在籍していたのですが、水泳部では少しでも練習できる期間を長くするために、体育の授業で水泳が始まる前からプールを使い始め、水泳の授業が行われる期間が終了しても泳いでいました。
水の冷たさや濡れた体に当たる風の冷やかさを感じながらの練習となるのですが、顧問の先生が長期入院していた事からプールに供えられていたお湯を沸かすタンクの使用が認められず、とても寒い思いをしながら泳いでいた事が思い出されます。
体が冷えてしまいながら激しい運動をする事から、何度か泳いでいる途中でこむら返りを起こしてしまうという事があったのですが、その事を父親に話すといつも「それはバナナを食べないからだ」といわれていました。
こむら返りが起こる詳細なメカニズムは解明されていないとされますが、体内のミネラルバランスの崩れも影響するとされる事から、栄養価の高いバナナによってミネラル分を摂取するようにいいたかったのかと思いながら、どちらかというとバナナに多いカリウムよりもマグネシウムの方がこむら返りの予防には重要とされる事から、今だったらどのような突っ込みをいれるのだろうと考えてしまいます。
こむら返りの「こむら」とはふくらはぎの事とされ、確かにふくらはぎで起こる事が多いように思えますが、足の裏や手のひら、その他、全身のさまざまな部位でこむら返りは起こってしまいます。
傾向としては、若者では激しい運動中に起こる事が多く、高齢者では就寝中に起こる事が多いとされ、先日、寝ている間にこむら返りが起こりそうになり、慌てて起きてふくらはぎの筋を伸ばすという事があったので、そろそろ高齢者の仲間入りとも考えています。
こむら返りが起こる主な原因としては体内の水分の不足や電解質のバランスの崩れ、筋肉疲労や血行の不良、冷えなどが上げられ、糖尿病などの疾患や利尿剤などの薬剤の使用も原因となるとされます。
特にマグネシウムの不足は、まぶたなどの痙攣や各部のこむら返りを起こしやすくするとされ、マグネシウムはストレスによって体内から失われやすい事を考えると、ストレス社会と呼ばれる現代、こむら返りはより身近なものとなってきているように思え、経験回数が人よりも多いように思える身としては、マグネシウムが多い大豆やナッツ類、ゴマなどを日頃から意識して摂っておかなければと思えてきます。
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