FC2ブログ

第3073回 絶滅の秘密



 子供の頃、恐竜図鑑を見る事がお気に入りとなっていて、それなりに恐竜の名前をいう事ができていたのですが、最近になって呼び名が変わっている恐竜がいたり、名前や全体的なフォルムは一緒でも見た目が変わってしまっているものがいたりして、戸惑ってしまう事があります。

 それでも恐竜が生きていた時代には尽きない興味を感じてしまったり、それまで大いに栄えていた恐竜があっという間に絶滅してしまったのか、ひょっとしたら今でも生き残りがいるのではといった事には、心躍るものを感じてしまいます。

 恐竜の絶滅に関してはずっと巨大な隕石が堕ちてきて、地球の環境が激変してしまった事が原因となったという説が有力視されてきました。時代や場所もほぼ特定されていて、約6600万年前にメキシコのユカタン半島付近に堕ちた隕石が原因とされ、今日でもユカタン半島にはチュクシュローブ・クレーターと呼ばれる直径180キロメートルにも及ぶ巨大な痕跡が残されています。

 それだけ巨大な痕跡が残されるほどの大きなな隕石がぶつかれば地球上には壊滅的な変化が訪れ、あらゆる生物の王者として君臨した恐竜でさえも絶滅してしまうはずと納得してしまうのですが、恐竜や翼竜、海棲爬虫類などは絶滅し、哺乳類や鳥類、爬虫類、魚類は生き残った事を考えると巨大隕石だけが原因ではないようにも思えてきます。

 1980年代の後半からいわれはじめ、最近になって存在感を増しつつある説の一つに、それまで無抵抗に食べられてきた植物たちの反抗ともいえる進化があったというものがあります。

 植物の進化に関しては未解明の部分が多く残されてはいますが、恐竜が栄えはじめていたジュラ紀頃には被子植物は出現していなかったと考えられ、被子植物の登場が当時の生態系に大きな変化をもたらし、恐竜から巨大隕石襲来を生き残る力を奪ったとされます。

 被子植物は風任せで生殖を行ってきた裸子植物に対し、昆虫と共生する事で花粉を運んでもらい、雌しべの中で受精するために受粉から受精までの時間が短く、環境に合わせた進化の速度が早くなるという優れた点が多く、急速に多様化していきます。

 進化の速度を早めた被子植物の仲間は、成長を効率化させるために葉を柔らかくして光合成の機能を高め、代謝の速度を高めたと考えられています。種子を運んでもらうために果実には栄養が蓄えられ、受粉をより良く行うために目立つ花と蜜が供えられるようになり、そうした変化はジュラ紀から白亜紀にかけての恐竜の進化に強い関係があるとされます。

 草食の恐竜は栄養価の高い被子植物を食べる事で繁栄し、草食恐竜の繁栄は肉食恐竜の繁栄にも恩恵を与えました。しかし、美味しく、栄養価に富んだ被子植物はある時を境に素直に食べられ続ける事を止め、自分たちを食べる動物に対し毒を持つ事で天敵を増やさない工夫をするようになりました。

 その直撃を受けたのが草食恐竜で、進化が遅い恐竜は新たに登場した毒に対応する事ができず、弱体化が進んでいたとされます。そこへ巨大隕石の襲来が起こり、恐竜は乗り切る力を失っていて絶滅への道をひた進む事になったといいます。

 巨大隕石だけでは説明できない部分を植物の毒素によって補った形になるのですが、植物の毒素を効能という形で利用している現代人の生活を思うと説得力があるように思えてきます。植物の中にはあくを抜かないと食べられないものがあります。経験的に蓄えられてきた知恵ですが、恐竜たちも知っていれば、ふとそんな事を考えてしまいます。


 
スポンサーサイト
プロフィール

kcolumnist

Author:kcolumnist
にんにく卵黄本舗の健康コラムです。
食と健康をキーワードに最新の医療情報から科学技術、食文化や献立まで毎日更新で幅広くお届けします。是非ご覧ください。

リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR