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第2919回 コクの世界(1)



 味覚というと甘味、酸味、塩味、苦味、旨味が基本の五味として知られていますが、グルメ番組などを見ていると「コクのある美味しさ」といった感じの発言が見られ、感覚的には理解できても改めて考えてみるとどのような味覚なのだろうと思えてきます。

 コクのある味わいといわれると、どことなく濃厚な味覚のような感じがしてくるのですが、基本の五味が濃い場合はそれぞれ「甘ったるい」「酸っぱい」「塩辛い」「苦い」となり、どれもコクがあると表現するものではない事が判ります。

 旨味のみが五味の中で濃過ぎる場合の表現が見当たらない事から、濃厚な旨味を「コクがある」と表現するのかというと、そうでもないようにも思えてきます。

 人はどのような味にコクを感じているのかを味覚センサーで調べると、意外にも味の濃淡ではなく、バランスにあるという結果が得られるといいます。基本の五味が全体的に薄くても全体のバランスが取れているとコクがある味わいと感じられ、一つの味覚が突出してしまうとコクが感じられなくなるとされます。

 イメージ的にコトコトと時間を掛けて煮込む事によってコクが生じるような感じがしますが、たくさんの食材を時間を掛けて煮込む事で味覚のバランスが取れた状態に近付く事がコクを生んでいるともいえます。

 味覚の調和という意外なコクの正体ですが、「味覚の調和が取れていますね」ではどことなく味気なく、「コクがあって美味しいですね」の方がはるかに美味しく聞こえる事からも、これからも活躍し続ける言葉となる事と思えてきます。


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