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第2962回 皮に非ず



 数年前の夏、ニンジンの糠漬けが気に入っていて、ほぼ毎日食べるという事がありました。二日漬け込んだものが自分的に最適な漬け加減と思えていた事から、ニンジンをたくさん買ってきて食べる量を計算しながら漬け込んでいました。

 その際、上手に漬けるためのコツとして、表面の皮を厚めに剥いておくという事があります。ニンジンの表面部分には酵素が含まれていて、そのままでは表面が黒く変色して漬け上がってしまいます。

 黒くなっても食べる分には問題はないのですが、あまり見た目は良いとはいえず、カロテンなどの栄養素は表面に多い事は意識しながらニンジンの表面の皮を剥いていました。

 ニンジンを使った料理のレシピを書く際、最初に「皮を除いて」と記載してしまうのですが、判りやすさを優先した記述で、本当は正しくないという事ができます。

 普段、ニンジンを調理するために剥いている表面の部分は実は皮ではなく、スーパーなどで売られているほとんどのニンジンは皮を剥いた状態で売られているので、本来は表面を剥く必要はないとされます。

 ニンジンの皮は「内幹細胞」と呼ばれる非常に薄い膜で、ニンジンは表面を洗浄しても鮮度が落ちにくい事から、収穫後、土を落とすための船上の際に皮は剥がれてしまっています。

 そのため皮が剥けた状態でニンジンは流通する事となるのですが、表面の形成層などの硬い部分を除いて食感を良くする皮を剥いて使うという事が浸透しているために、ニンジンの調理の始まりは表面を剥く事からとなっています。

 最近では節約メニューの流行から剥いた表面も再利用される事もありますが、そのまま捨ててしまう事を考えると、調理に一手間発生する時間や栄養豊富な部分を除いてしまう事、食べる部分が減ってしまったり生ゴミの量が増えてしまうなど、考えて見ると多くのもったいない損失を増やしていた事となります。

 あまりに一般化しているニンジンの皮剥きですが、次にレシピを書く際はどのように記載したものかと、少々考えてしまいます。


 
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