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第2988回 茶色と黄色の白い山(2)



 モンブランの名前はアルプス山脈のモンブラン山に由来していて、フランス語で「白い山」を意味しています。そのためケーキのモンブランは、「モン・ブラン・オ・マロン(栗のモンブラン)」と呼ばれていて、栗を使ってモンブラン山を表現したものであるを感じさせてくれます。

 モンブランは大きく分けると3つのスタイルが存在していて、一つは本家のフランス風、もう一つは同じく本場であるイタリア風、そして三つ目が独自の発展を遂げた日本風となっています。

 フランス風のモンブランはメレンゲなどで作った台座の上に生クリーム、もしくはカスタードクリームを絞り、その上にマロングラッセを潰した栗のペーストが重ねられていて、全体的に丸みを帯びたなだらかなドーム状の姿に作られます。白い山を表現するために、頂上付近に白い粉砂糖をふりかけて雪に見立てる事もあり、どちらかというと優しい印象の姿となっています。

 それに対し、イタリア風では生クリームを使って鋭角に立ち上がる険しい姿をしていて、栗のペーストはふもとのふきんに深い森を表現するかのように盛られています。こうした違いはフランス側から見たモンブラン山がなだらかな優しい姿である事に対し、イタリア側では氷河に削られた険しい姿をしているためで、お互いに親しんでいる山の事を表現した結果といえます。

 日本風のモンブランは、日本にモンブランをもたらした迫田シェフの独自の工夫によってアレンジされた部分が色濃く反映され、甘露煮を使った黄色いペーストやカステラの台座だけでなく、独特な立体感にも特徴があるといわれます。

 日本のモンブランが独自の立体感を持つ事となった理由として、迫田シェフが日本でモンブランを作る際、栗のペーストを絞る道具として和菓子を作るために用いられる「小田巻」を使った事にあり、小田巻を使って栗のペーストを絞ると、出てきた紐状のペーストはまとまらず、自由に動き回る事から独特な立体感が生じています。

 そこへ甘露煮のトッピングが加わり、特徴的なスタイルが生まれているのですが、モンブラン山を表現して生まれたケーキである事を考えてみると、山頂に大岩が乗っている事になり、確かに奇妙だと思えてくるのですが、あまりも慣れ親しみ過ぎていて、モンブランというと日本風のモンブランが思い浮かんでしまいます。


 
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