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第2993回 唐の由来



 わずかな期間に急速に世界中の食文化に大きな影響を与えた食材、トマトやジャガイモなどの新大陸出身の野菜が思い浮かぶのですが、その中の一つに唐辛子があると思います。

 日本に渡来した食材のうち、多くは中国を経由してもたらされています。唐辛子も新大陸を出発した後、ヨーロッパを経由して世界中へと広まっている事から、一旦、中国に入りそこから日本へもたらされたようなイメージを名前の「唐」の部分に持ってしまいます。

 しかし、唐辛子を日本へもたらしたのはポルトガル人宣教師のバイタザール・ガコとされ、1542年に大友義鎮へ種を献上したのが最初だと考えられています。それに対し、中国へ唐辛子が伝えられたのは明朝の末期とされ、1700年頃の事となっていて、日本の方が先に唐辛子が伝えられていた事になります。

 中国では今でも唐辛子を「倭椒」「倭茄子」と呼んでいて、日本から伝えられた事を示しています。それでは何故「唐」の文字がと思えるのですが、この場合の「唐」は海外を意味していて、南蛮渡来の辛子である事から唐辛子と名付けられています。

 今でも唐辛子を使った料理や唐辛子自体を「南蛮」と呼ぶ事がありますが、南蛮渡来の辛味の素として「南蛮辛子」「南蛮胡椒」と呼ばれた名残りという事ができます。

 その強力な個性のために世界中の食へと浸透していった唐辛子。漬物の隅に小口切りにされた赤い姿を見掛けると、和食にもしっかりと根付いている事を感じさせてくれます。


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