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第2998回 プリン考(3)



 子供の頃、高級な洋菓子店のショートケーキ詰め合わせをいただき、その中にプリンがあるのを発見してワクワクした事があります。ガラスの容器に入れられたプリンをスプーン一すくいして口に運ぶと、甘さとバニラの風味が広がるのですが、思っていた以上に硬くざらついた食感に驚き、食べ慣れたプリンとの違いに戸惑ってしまいます。

 容器に貼られたラベルの品名に「カスタードプリン」と書かれている事から、いつも食べているプリントは別物でカスタードプリンという種類のプリンであるために食感が違うのだと思い込み、それ以降、カスタードという種類のプリンは避けようと考えてしまいました。

 日本では江戸時代の後期、もしくは明治時代の初期にプディングがもたらされて以降、カスタードプディングだけがプリンとして根付いて独自の発展を遂げてきました。そのためプリンというと洋菓子のカスタードプディングを指す事が当たり前のようになっていて、イギリスのように多様な蒸し料理の一環というイメージはありません。

 そんな日本に根付き、独自の食文化となっているプリンですが、大きく分けると二つに分ける事ができ、伝統的な卵が熱で凝固する働きを使って固めるプリンに対して、ゼラチンなどの凝固剤を使う事で熱の働きを利用しなくても固める事ができるプリンを「ケミカルプリン」と呼んでいます。

 ケミカルプリンはゲル化剤の働きによって滑らかな舌触りとなり、弾性も高まる事から見た目にも柔らかな印象を受ける事となります。使用するゲル化剤はその特性によって冷して固めるゼラチンや冷さないでも固まるカラギーナン、歯切れの良さが特徴の寒天などが使われていて、複数のゲル化剤を合せる事で独自の食感を作り出す例も見られています。

 子供の頃に感じた違和感はケミカルプリンしか知らず、慣れ親しんでいたところに伝統的な製法のプリンを食べてしまったために生じたものだと今になって思えてきます。大好きでありながらそれほど知らなかったという事になるのですが、累計51億個も売れていればケミカルプリンが正式なものに思えてもしかたないと考えてしまいます。


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にんにく卵黄本舗の健康コラムです。
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