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第3004回 生焼けの理由



 以前、秋が深まって風が冷たくなってくると、コンビニエンスストアのレジの横に設置されている温蔵庫の中の中華まんが気になっていました。中でも大好きな食材であるトマトの風味が利いたピザまんが好きで、チェーン店の系列による味の違いを楽しんだりしていました。

 年度によってもレシピが微妙に変化しているらしく、この冬はどこの系列の方が自分の好みに合って美味しいという事もチェックしていたのですが、その冬、気に入っていたチェーン店の近所の店に行くと、急に寒くなったせいか売り切れてしまっていたという事がありました。

 在庫はあるらしく、これから温めますとの事なのですが、私としては購入後、すぐには食べず、家に持ち帰ってから食べるため、温かいピザまんだと袋の中が湯気で水浸しになってしまう事や、冷めたものを再び電子レンジで温める事から温かくない方が良いように思えて、冷たいままのものを購入したい旨を伝えると意外な顔をされながら、理由を理解されるとその後は私に対しては温めてないピザまんを販売してくれるようになっていました。

 先日、似たような理由で食文化を大切にする国、フランスのパン職人が困惑しているというニュースがありました。日常の食であるフランスパンのバゲットが顧客の嗜好によって完全に焼き上がっていない生焼けの状態で売られるようになっているといいます。

 バゲットは夜中の時間帯の労働が禁止されたパン職人によって、早朝から焼き始めて周辺の顧客が朝食用のパンを買い求めに来る開店時に間に合うように、早く火が通るように細長い形にした事が紀元とされ、パリッと焼き上がった表面の皮は美味しさの重要な要素の一つとされます。

 それが来店して焼き上がって並べられた店内のバゲットを眺め、焼けていない色の白いものから売れるようになり、徐々に焼き上げる時間を短くした生焼けのバゲットが増えたといわれます。

 職人からは、自分で焼いた販売用のバゲットは食べたくない、本来ならばあと数分は焼かないとダメだといった声も聞かれていますが、完全に焼き上げると売れないという現実の前ではどうする事もできないといえます。

 消費者が生焼けのバゲットを好む理由としては、柔らかい食感のものを好む現代人がバゲットの硬さを好まなくなったともいわれますが、購入したバゲットを食べる際に温めるために焼くといった事が行われるために、完全に焼けてない方が良い焼き上がりになるためとも考えられています。

 パン屋に行って焼き上がったバゲットの香ばしい風味を楽しめないというのは少々寂しい気もしますが、家で一手間加えて完成させ、焼き立ての香りを家族で楽しめるというのは良い事のようにも思えます。

 冷えたままのピザまんに生焼けのバゲット、似たような合理的な理由がそこにはあるように思えて、パン職人の嘆きを複雑な思いで聞いてしまいます。


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にんにく卵黄本舗の健康コラムです。
食と健康をキーワードに最新の医療情報から科学技術、食文化や献立まで毎日更新で幅広くお届けします。是非ご覧ください。

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