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第3081回 寿命をめぐる謎



 生活水準の向上や医療技術の発達、良好な栄養状態など、さまざまな健康関連の状況の変化によって毎年平均寿命は伸び続け、長寿社会の到来を感じる事ができます。単に長く生きる高齢者が増えたというだけでなく、高齢にも関わらず若々しく、元気な方も多く見られていて、昔とは時間軸が違うのではと思ったりもします。

 元気な高齢者が増えた半面、長寿の上限はそれほど伸びていないとされ、オランダのティルブルフ大学が死亡時の正確な年齢の記録が残っている約7万5千人分のデータを分析したところ、ある程度の上限値が判ってきたといわれます。

 研究チームが過去30年に及ぶデータから抽出されたサンプルを調べた結果、女性の寿命の最高値は115.7歳、男性だともう少し短く、114.1歳付近が上限値であるという結論が得られていました。研究にあたったアインマール教授は、「平均すると人はより長生きになっているが、最年長のグループについては、この30年間でその年齢がさらに延びている訳ではない」と語り、95歳に達する人の数がほぼ3倍になっている事に触れながら、最高齢の上限値には変化がない事を指摘しています。

 寿命に関する話をする際、決まって登場するフランス人女性、ジャンヌ・カルマンさんは122歳と164日という公式記録としては唯一の120歳を超える時間を生きました。彼女の存在は例外的なものとしても、120歳を超えた人が彼女以外にいない事を考えると、120歳あたりに上限値があるようにも思えます。

 しかし、最近発表された論文によると人の寿命は想定よりも延びた可能性があり、今後も時間と共に延びていく事が指摘されていました。イタリアの高齢者3800人以上を対象にしたデータに基くと、高齢になるにつれて死亡リスクは上昇していきますが、105歳を過ぎると上昇率が緩まり、頭打ちになる事が確認されています。

 論文の共同著者であるカリフォルニア大学バークレー校のワクター教授によると、年を取るにつれ人の健康と死亡リスクは加速度的に悪化する。しかし、かなりの高齢となるとその悪化が止まると述べ、「良くはならないが悪化が止まり、横ばいとなる」としています。

 1896年から1910年の間に生まれた人々を対象とした研究では、誕生年ごとの死亡率を比較したところ、時間の経過と共に死亡率がわずかに下降している事が明らかにされており、時間の経過に伴う緩慢ではあっても明確な向上は、現状では寿命の固定的な限界は見られない事を示唆しているとされ、今後のさまざまな要因次第では更に寿命が延びる事が考えられます。やがてジャンヌ・カルマンさんを超える人が登場する可能性があり、その瞬間を見るためにも長生きしなければと思えてきます。


 
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にんにく卵黄本舗の健康コラムです。
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