第1987回 ロースト加減



 最近は少し控えるようにしているのですが、以前は一日にかなりの量のコーヒーを飲んでいました。その際、あまり胃が丈夫ではないので、豆を選んでカフェイン量の少ない物にして胃に負担が掛からないように気を使っていました。

 近頃はコーヒー店で出されるコーヒーの種類が増え、いろんなバリエーションのコーヒーを注文する事ができるようになっています。コーヒーを飲む理由の一つに眠気を覚ますというものがあり、そのために注文する際、より味や色合いが濃い「ダークロースト」のコーヒーを注文してしまいます。

 ダークローストはコーヒー豆の焙煎状態を指している言葉で、生豆の状態で流通しているコーヒー豆をしっかりと焙煎した物となっています。コーヒーの焙煎状態は最も煎りが浅いライトローストからシナモンロースト、ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンローストと8段階に煎りの深さが設定されています。

 焙煎時間もライトローストは短く、イタリアンローストに近付くにつれて長くなっていき、色合いもライトローストの明るい色からイタリアンローストの黒っぽい色へと変化していきます。味の傾向としてはライトローストの方が酸味が強く、イタリアンローストの方へと苦味が強くなっていきます。

 コーヒー豆は生豆の状態ではほとんど味がなく、農産物特有の青臭い風味が残されています。生豆を焙煎すると含まれていた成分が熱で化学変化を起こし、デンプンなどが糖化して甘味を加え、メイラード反応を起こして褐色の色合いが加わり、コーヒー独自の風味と色合いが生じていきます。

 コーヒーらしさを強めていく焙煎ですが、焙煎が進んで深煎りになるほどコーヒー豆本来の風味は失われ、同時にカフェインも失われていきます。ダークローストのコーヒーの方が苦味が強い分、カフェイン量も多いと思われがちですが、実際は焙煎が浅いライトローストの方にカフェインがたくさん含まれるようになっています。

 また、ダークローストのコーヒーは色合いや風味が濃厚な事から、より多くのコーヒー豆が使われていると思われてしまう事がありますが、アメリカの大手コーヒーチェーン店のマニュアルによると、焙煎の状態に関わらずすべての豆は2.3リットルのコーヒーを作るために80gの豆が使われると決められていて、他のコーヒー店でも同じような状況だとされ、濃厚な味わいと色の素は黒々と焙煎された豆自体の味と色という事が判ります。

 コーヒーのフレンチやエスプレッソというと、小さなカップに非常に苦味の強い濃厚なコーヒーが入っていて、一気に眠気を覚ましてくれそうに思えますが、本当にコーヒーのカフェインで眠気を覚ましたいのであれば、風味も色合いも薄いコーヒーを選ぶのが適切という事ができるのですが、そんなコーヒーを飲んでいるとどこか眠くなってくるのは勝手な思い込みのせいかもしれません。


 
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まとめtyaiました【第1987回 ロースト加減】

 最近は少し控えるようにしているのですが、以前は一日にかなりの量のコーヒーを飲んでいました。その際、あまり胃が丈夫ではないので、豆を選んでカフェイン量の少ない物にして胃...

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