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第2052回 和の作法



 食事を用意する際、茶碗はご飯専用で茶碗に汁物や和え物などを盛り付けようとすると、それなりの違和感を感じてしまいます。汁物専用のお椀も同じで、液体の料理だからといってポタージュスープやシチューなどを注ぐ事にも抵抗を感じてしまいます。

 澄んだコンソメスープならお吸い物と同じ感じなので大丈夫なのではとも思えるのですが、やはり洋食の香りを感じると漆塗りのお椀では何か違うものを感じさせられてしまいます。

 日本の食事作法に慣れ過ぎているせいかと思いながら、改めて思い返すと自然にやっているだけで食事の作法にはそれほど詳しくない事に気が付きます。あまり窮屈にならない範囲で、一度正式に勉強したいと思いながら、なかなか思うだけで終わってしまっています。

 日本の食事作法の源流は中国の古典的な礼書である「周礼」「儀礼」「礼記」といういわゆる「三礼」にあるとされます。奈良時代に礼法として伝えられたものが平安時代に食礼と呼ばれる作法となり、鎌倉時代に伝えられた禅や茶の湯の所作を取り込むかたちで独自の発展を見せています。

 茶席において供される懐石料理の作法も影響を与えたともいわれ、禅寺における食事作法を記した道元の「赴粥飯法」には、「食事の際は肘を着かない」「音をさせて食べない」など、今日の食事作法がほぼ網羅されている事から、すでに13世紀の日本において食事作法は確立されていた事となります。

 室町時代に入ると小笠原流や伊勢流といった礼法の流派が生まれ、箸の使い方や包丁による調理のし方などが編み出されています。その後、小笠原流では武家社会の礼法を室町時代の末期には集大成させ、続く江戸時代には幕府に取り立てられる事となり、食事作法を記した「食物服用之巻」を発行します。

 「食用服用之巻」をはじめとした礼法書は多数発行され、庶民の間にも浸透した事によって食事作法や年中行事、言葉使いなどの生活作法が広められています。

 そうして広まり、今日に伝えられている食事作法ですが、丼物はかき混ぜずに具とご飯は交互に食べる、基本的に器は手に持って食べるが、手に持てない際に箸でつまんだ料理に添えられる手皿は無作法など、日常的な事の中にも知らない事が多くなってきているように思えます。近いうちに正式に教わっておきたいものです。


 
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