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第2061回 要不要?



 週末などを使って軽い絶食を行うと健康に良いという話を聞かされる事があります。土日が休みなら一週間頑張った金曜の夜の食事を抜き、土曜の朝食と昼食も食べずに途中で野菜ジュースなどを軽く摂って、土曜の夕食にお粥などの消化の良い物を食べるという「一日絶食」を行う事で消化器官のメンテナンスや代謝の調整、最近いわれてきたところでは長寿遺伝子のスイッチが入るとされ、とても体に良いように思えてきます。

 しかし、実践してみるとなると絶食は意外と大変で、挫折してしまう人のためにもっと手軽な半日絶食も提唱されていますが、半日でも実際には大変な事のように思えてしまいます。

 軽めの朝食を摂って昼食を抜き、消化の良い軽い物で夕食を済ませるという半日絶食ですが、いつものお昼の時間が来ると約束していたかのようにお腹が空いてきて、半日であっても絶食は大変と思えてくるのですが、実は毎日、半日に相当する絶食を私たちは繰り返してきています。

 夕方の7時に夕食を摂ったとして、次の朝の7時に朝食を摂る場合、体は約12時間もの絶食を経験している事となります。意識して日中に行う絶食との最大の違いは、体自体がスリープモードに入っていて、代謝などが起床時とは大きく異なっている事です。

 そのお陰で半日もの絶食状態にも関わらず、私たちはそれほどの負担を感じる事なく毎日の朝を迎える事ができています。しかし、約半日に渡って栄養が補給されない状態が続いた体は飢餓状態にあるという事ができ、朝食の重要性を強く感じる事ができます。

 体の三大栄養素というと糖質、脂質、タンパク質で、中でも糖質の存在は脳や赤血球が通常はブドウ糖しかエネルギー源としていない事や直接的なエネルギー源である事からも重要という事ができます。

 朝食を抜くとスリープモードから立ち上がった体は、血糖値を上げられないまま一日をスタートする事となり、昼食を摂るまでの午前中の時間を有効に使えないという指摘があります。

 その反面、歴史的に見ると朝から食事がきちんと確保できるようになったのは近代の事で、人の体は朝食をきちんと摂る事や朝から満腹になる事には慣れていないという意見もあり、朝食の不要論や有害論も根強くいわれ、再起動後の代謝が充分に機能していない体は過剰な糖分や脂肪分といった高カロリーの食事を充分に消化できないという意見もあります。

 最近、インシュリンに対する反応と長寿に関する研究が行われ、長寿者にはインシュリンの反応が悪い人がいないという事がいわれるようになってきました。インシュリンに反応できなくなると糖尿病を発症する事から、余病のデパートとまでいわれ、合併症を多く引き起こす事で知られた糖尿病が長寿を阻んでいる事が考えられますが、インシュリンへの高い反応力を保つ事が長寿の秘訣という事もできます。

 インシュリンへの反応が悪くなる要因の一つに急激な血糖値の変化が上げられ、朝食を食べずに血糖値が下がり切り、インシュリンがほとんど分泌されない状態で昼食に炭水化物が多く、カロリーも高い食事を摂ってしまうと急激に血糖値が上がってしまう事から、インシュリンも過剰分泌が行われ、その結果としてインシュリンへの反応力が低下するといわれます。

 血糖値を一日を通して安定させるには血糖値の上がりにくい食材をゆっくりと時間を掛けて食べる事と、適度な間隔で食事を行う事とされます。さまざまな観点から論じられる朝食の要・不要論ですが、血糖値、長寿という点では必要ではないかと考えています。


 
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