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第2134回 味覚不全?



 料理をしていて、調味料を加えて味見をします。一味足りない感じがして調味料を足し、また味見をするとさっきよりも良い感じになったのですが、少しバランスに欠ける感じがして味を調え直して味見をします。そんな事を繰り返しているうちに少しずつ味が感じられなくなってきます。

 同じ味ばかりなので麻痺してきたのだろうかと思うのですが、実は猫舌である事を忘れて味見をしていたので口の中を火傷してしまい、味を感じる事ができなくなっていたという事に気付いて、相変わらずの猫舌を笑ってしまう事があります。

 火傷以外で味覚がおかしいと感じたのは、以前、ギムネマ茶を飲みながら焼きそばを食べていた時の事で、ギムネマ茶によって甘味を感じなくなっていた事から、ソースの味が記憶にあるものとは大きく違い、驚いた事があります。

 それ以外ではあまり味覚関連の不調を感じた事はないのですが、いつもよりも味を薄く感じる、味がしない、塩味や甘味といった特定の味が感じられない、感じているはずの味とは別の味がする、何も食べていないのに何らかの味が感じられてしまうという味覚障害が最近増えてきているとされます。

 かつては味覚の異常というと亜鉛の欠乏症が真っ先に疑われていました。最近でも日本人の食生活では亜鉛が不足しているとされる事から、亜鉛不足が引き起こす味覚障害も少なくないようにも思えます。

 味覚障害を引き起こす原因は亜鉛不足ばかりではなく、原因がはっきりとしない特発性の味覚障害や薬剤の副作用、心因性などがあり、特発性の中には潜在化した亜鉛不足も含まれていると考えられます。

 亜鉛は微量元素の一つで食物を通して摂取しています。健康の維持には欠かせない栄養素で、特に細胞の再生に重要な役割を担っていて、亜鉛が不足すると味を感じる味細胞の再生が遅れて、古くなった味細胞では味を感じる能力が低下する事から、亜鉛の不足が味覚障害に繋がるとされます。

 味覚障害自体は直接生命に関わる病気ではありませんが、QOL(生活の質)に大きく関わる事でもあるので、的確な原因の究明と対処が必要な症状ということもできます。

 最近、高齢者の間で増えてきているとされるのが薬剤の副作用による味覚障害とされ、抗ガン剤や抗生物質、睡眠薬、抗アレルギー薬、血圧の降圧剤や糖尿病の治療薬、高脂血症の治療薬などを長期に渡って服用する事でも味覚障害を引き起こすとされています。

 薬剤の中には亜鉛と結合して化合物を形成する事で体に必要な亜鉛の吸収を阻害してしまうものがあるため、食事を通して充分な亜鉛を摂取していると思っていても、気付かないところで亜鉛不足が進行している事があるので注意が必要です。

 長期に渡って薬剤を投与され続けている高齢者の方が治療を行い、完治するまでの期間は長いとされますが、改善率に大きな差異はないとされる事から、味がおかしいと感じたら受診してみる事が早い完治に繋がるという事ができ、早期発見、早期治療が基本となっているといえます。

 味がおかしいと感じた時、それが習慣的な事か客観的な事かを判断する事も難しいのですが、回りの人と一緒に確認してみる事も重要となるので、コミュニケーションが第一とも思えてきます。


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