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第2217回 要?不要?プリン体



 パーキンソン病の原因はいまだに不明とされており、遺伝的要因によるものではないとされていますが、遺伝的に発症する家系が見付けられた事で遺伝子レベルでの解析が行われています。主な症状としては脳の黒質にある神経細胞が減少し、ドーパミンが減少する事で脳からの筋肉への伝達が円滑に行われなくなり、運度機能に障害が生じます。

 片側の手や足に震えが生じ、身動きが遅くなったり動作が上手に行えなくなったり、歩く事が困難になったりというのが典型的な症状とされ、残されている映像からナチスドイツのヒトラーも発症していたとされ、ボクシングのチャンピオン、モハメド・アリも患者である事から、独裁者やスーパースターであっても逃れる事ができない病である事が感じられます。

 原因は不明とされていますが発祥のリスクを高めてしまう事はいくつか確認されており、その一つに飲酒の習慣があるともいわれます。飲酒と一言でいっても世の中に存在するアルコール飲料が多種多様である事から、内容的には事なったものとなるとは考えられますが、ウィスキーや焼酎、ウォッカといった蒸留酒の場合、一日にグラス2杯以上の飲酒で、全く飲酒を行わない人に対して発症リスクは35%ほど高まるとされます。

 飲酒量と発症リスクに関する相関関係も見られていて、継続的な飲酒量が増えるごとに発症リスクは高まるとされます。そうした中、何ゆえかビールだけが飲酒量が増えると発症リスクが下がる傾向が見られ、レスべラトロールをはじめとするさまざまな成分が健康に寄与するとされるワインでさえも見られない発症リスクの減少が、ビールに限って観察されています。

 ビールに限ってパーキンソン病の発症リスクを下げる傾向がある事については、含まれているプリン体に予防効果があるのではないかと考えられています。

 ビールに多く含まれるプリン体は血液中の尿酸値を高め、高い尿酸値は尿酸塩の結晶となって痛風を引き起こしてしまいます。そのため、最近のビールにはプリン体を除いた「プリン体ゼロ」を特徴とする製品も多く見られています。

 プリン体から作られる尿酸塩は「遊離基」と呼ばれるフリーラジカルを抑え込む強力な働きがあり、尿酸塩によってパーキンソン病の発症や進行が抑えられたという研究結果も報告されています。

 ビールにプリン体が多く含まれる理由は、発酵に関わる酵母にあるとされます。そのためプリン体ゼロのビールでは、特殊な濾過を行う事で発酵後の酵母を除き、プリン体が含まれない状態にしています。その一方でビール酵母は健康食品としても販売されています。相反する状況の中、今後、プリン体の評価がどのようになるのか、とても気になってしまいます。


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