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第2234回 文化のフライ


 一銭洋食やラジオ焼き、ゼリーフライ、どこか古い時代のハイカラな割には安価な食べ物という感じがして、親しみを感じてしまいます。そんなレトロハイカラな食べ物の列に確実に加わる物として、「文化フライ」の存在があります。

 フライ物のほとんどは揚げ物にした素材名が名称に使われるため、容易に内容を想像する事ができるのですが、ゼリーフライ同様、文化フライも名前からは内容が全く想像できない物となっています。

 ゼリーフライはおからを使ったコロッケのような物で、ゼラチンを使うゼリーやクラゲ(ゼリーフィッシュ)とは無縁なのですが、小判型に成形して揚げた事から「銭フライ」が訛ってゼリーフライとなったとされ、一応の由来を伺う事ができます。

 文化フライは何かが訛ったとも思えず、文化的な食材が揚げられた物ではと思えてくるのですが、小麦粉、卵、パン粉という構成からは文化的な物はおろか、中心となる食材すら存在しないように思えます。

 文化フライの正体は、小麦粉をガムシロップや水飴などのシロップ類で練った物を、フライの衣を付けて揚げた物で、食べやすいように割りばしなどの串に刺して、たっぷりとソースを付けて供されます。

 原型として練った小麦粉をフライにした「玉子フライ」が存在していたとされますが、東京の露店に登場し、下町の子供たちに人気を博したとされ、当時、文化鍋や文化包丁、文化住宅など、新たな工夫が加えられてより良くなった物に文化の名前を冠する事が流行したため、その名が付けられたと考える事ができます。

 一見、厚く作られた衣だけのフライという感じがするのですが、小麦粉由来のもちもちした食感とシロップの甘味が存在感を発揮し、思いの外、食べ応えがある料理ともいわれます。

 如何にも縁日の食べ物という感じが大いにしておかずには成り得ないと思える文化フライですが、考案者はすでに引退したとされる中、これからもレトロハイカラな雰囲気と共に生き伸びてほしいと強く願う食べ物となっています。


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