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第2291回 大豆危機?


 最近、新しい食材として大豆の粉を見掛ける機会が増えてきました。大豆の粉というと黄粉がすぐに思い浮かぶのですが、黄粉は煎った大豆を粉にした物で、生の大豆を粉にした新素材の大豆粉とは別物となります。大豆はタンパク質が豊富な事から、小麦粉や米粉と混ぜる事で、これまでにない食感のパンや麺ができるのではと楽しみにしています。

 大豆由来というと、以前、朝食をゆっくり摂る時間がなかった頃があり、手早く栄養補給できるように大豆のシリアルバーをまとめ買いしていた事があります。タンパク質を中心に栄養が摂れるので良いと思っていたのですが、来る日も来る日も続く事で食傷してしまい、やっと買い置きしていた分を食べ終える事ができた日の夕方、立ち寄ったコンビニエンスストアでくじを引き、景品として新発売の大豆のシリアルバーを渡されて素直に喜べなかった事が思い出されます。

 それ以来、シリアルバーは食べていないのですが、味噌やしょうゆ、納豆に豆腐、豆乳など大豆にはとてもお世話になっています。そんな大豆を食べるなという気になる記事があり、思わず目を留めてしまいました。

 大豆を食べない方が良い理由としては、含まれている幾つかの成分が上げられていたのですが、その中にフィチン酸が含まれていて、玄米と同じような論争になるのかと思えてしまいます。

 フィチン酸は玄米をはじめ穀物や豆類に広く含まれ、玄米を有害とする理由の一つとされています。フィチン酸を有害とする理由はフィチン酸が持つ強力なキレート作用にあり、キレート作用によって体内のミネラル分の排出を促す事から、玄米を常食としていると慢性的なミネラル不足に陥り、思わぬ健康被害を生じるというのが玄米有害論の一つとなっています。

 キレート作用とは、ミネラル分などをカニのハサミのように挟み込んで体外に排出される事を促す働きで、フィチン酸には強力なキレート作用が備わっているとされます。

 玄米はミネラル分が豊富で、日常的なミネラル補給にも役立つという意見もあるのですが、フィチン酸によるミネラル不足の助長と相反する事にどちらを信用するべきかと思えてきます。

 玄米にはフィチン酸もミネラル分も多いのですが、両者は玄米の中で結合して「フィチン」の状態になっていて無害化されているというのが結論とされます。フィチン酸はフィチンからわざわざミネラル分を外してやらなければキレート効果を持つフィチン酸の状態にはならないため、玄米に含まれているミネラル分の多くがフィチンとして吸収される事なく排出される代わりに、体内のミネラル分も損失する事はなくなっています。

 大豆に含まれるフィチン酸にも同じ事がいえ、フィチン酸ゆえに大豆を有害とはいえないとは思うのですが、発芽をコントロールするためのホルモンや植物には専門的に食べる動物が増えないようにする仕掛けとしてアクが含まれている事を考えると、その他の成分についても検証してみなければとも思えてきます。

 本能的に感じ取った危険性が長い付き合いである大豆を主食としなかった理由という意見もありますが、大豆が主食とならないのは大豆が脳に必要な栄養素であるデンプンをあまり含んでいないためだと少しだけ大豆の弁護をしてあげたくなっています。


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