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第2292回 重要調味料



 自他共に認めるサラダ好きという事もあり、既製品や手作りの物も含めそれなりの数のドレッシングが冷蔵庫の中に常備されています。どちらかというとさっぱり系の物が多く、クリーミーなタイプが少ないという傾向がある事に気付き、自分でもシンプルなレシピの物を好んで作っているように思えます。

 ドレッシングを作る際、欠かせない存在の一つが「酢」となっています。酢もさまざまな用途に合わせて使う事から、一般的な醸造酢や合成酢をはじめ、赤、白のワインビネガー、イタリアのバルサミコ、中国の香酢、鹿児島や宮崎の黒酢と取り揃えています。

 いろんな野菜で甘酢漬けを作っていた頃は、かなりの頻度で醸造酢を買っていたのですが、その頃ほどではないにしろ調味料や隠し味、下拵えなどに登場してくれる事から消費量は多い方になるのではと思っています。

 酢は人類最古の調味料といわれ、紀元前5000年頃にはすでに存在していた形跡が残されています。よく「酒を作ろうとして失敗して酢ができた」「酒を長期保存していたら酢ができていた」といった偶然の発祥説がいわれますが、古い時代の酒造りや発酵の様子などを考えると酢は明確な意思の下に作られていたという事ができます。

 日本で酢が作られるようになったのは4~5世紀頃とされ、中国から酒造りが伝えられた際に酢の醸造法も伝えられ、それに基いて酢の醸造が行われるようになっています。早くから国産化が行われていた酢ですが、高貴な食卓を彩る調味料という一面が強く、庶民の間に普及するのは江戸時代に入ってからの事となっています。

 江戸時代になると酢の製法が全国的に広まり、各地で生産されるようになり、酢を使った料理がたくさん考案されるようになります。そうした恩恵を受けて普及したのが「寿司」という事ができ、日本の食文化に大きな影響を与えた調味料という事ができます。

 大正時代になると安価に大量生産ができる「合成酢」が登場し、化学的に合成された氷酢酸を希釈して作るという製法は第二次世界大戦後の食糧難の際、米を酢の醸造に使う事が禁止された事もあり、市場に出回る酢のほとんどが合成酢によって占められるという状態になっていました。

 その後、法律によってわずかでも氷酢酸を用いた物は合成酢と表示するように義務付けられ、消費者が合成酢を好まず醸造酢を選んだ事から醸造酢の生産体制が整えられ、今日のように流通する酢のほとんどが醸造酢という市場構成ができあがっています。

 酸味を加える調味料としてだけでなく、含まれている豊富なアミノ酸を使って旨味を加えたり、アクセントとなったりと活躍してくれる酢ですが、古来より調味料だけでなく薬用としても愛用されてきました。上手に接していかなければと思える存在となっています。


 
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