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第2315回 過剰なる危険?



 一頃ほどではありませんが、健康食品は日々の生活の中に溶け込み、たくさんの種類が販売されています。サプリメントという呼び方が定着した事も、気軽さ、手軽さをサポートしてくれているようにも思えます。

 かつて食物から必要な栄養素を確保するしかなかった頃、地域や季節によって栄養の偏りが生じていた事が考えられますが、今日ではサプリメントを上手に活用する事で、不足した栄養素を補う事ができます。

 健康を維持するために必要となる栄養素の摂取目安は定められていますが、実際には摂取目安よりも多くの量が必要であり、目安とされた量で健康の維持を行い、余剰となった分が他の器官で別な働きを担うという意見もあり、過剰症とならない程度に多めに摂取するべきかとも思えてきます。

 一つの器官で使われた栄養素の残りが別な器官で新たな役割を果たし、それを体内で連続して行うために多めの栄養素を摂取するというカスケード理論がサプリメント大国のアメリカを作ったともいわれますが、サプリメントによって高純度の栄養素を摂取できるようになった事で、栄養素の中には過剰に存在する事でそれまで知られていなかったリスクを生じる事もいわれるようになってきています。

 ビタミンB群は水溶性ビタミンである事から、体内に貯蔵する事ができず、利用されなかった分は排出されてしまう事から不足しないよう意識しておかなければならないビタミンと思えるのですが、そんなビタミンB群の中でビタミンB12は血液中の濃度とガンの発生率に比例関係が見られ、発ガンのリスクを高めている可能性が示唆されていました。

 ビタミンB12は別名「造血ビタミン」とも呼ばれ、葉酸と共に赤血球を作る働きを、担っています。不足すると造血作用が低下する事から貧血に陥るとされ、記憶力の低下や不眠、早期老化などの悪影響を及ぼす事も知られています。

 貧血の対策としてレバーが薦められる事がありますが、レバーにはビタミンB12が多い事も貧血対策に選ばれる理由の一つともなっています。他の食材としては貝類、海藻類、青魚等に多く含まれていて、食事が野菜中心に偏ると不足する可能性があると考えられます。

 デンマークで行われた研究では約10年の間に研究機関に登録されたデータのうち、ガンに罹患した事がない人を血液中のビタミンB12の濃度別に3つのグルーに分けて検討を行ったところ、濃度が上がるほどガンに罹患する例が多く観察され、血中濃度と発ガンに何らかの関連性があるのではと考えられています。

 しかし、追跡調査が長期に渡ると血中濃度差と発症率の有意義な差は見られなくなるとの事から、ビタミンB12が直接関与しているとはいえないという見方もする事ができます。慢性的な貧血の身としては、ビタミンB12を摂るべきか、摂らないべきか悩んでしまいそうな研究報告となっています。


 
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