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第2494回 沖縄事情(1)



 かつて長寿の郷というと、真っ先に沖縄が思い浮かんできました。南の海に囲まれ、暖かな気候と大らかな気質は長寿を実現するには理想的な環境のように感じられます。しかし、今では長寿の日本一は長野に奪われてしまい、平均寿命という点では大きく後退してしまっています。

 沖縄について以前、聞かされたところでは、ファミリーレストランのチェーン店が開店した頃から平均寿命が低下し始めたそうで、健康問題について盛んにいわれる食の欧米化が影響したようにも思えます。

 魚食を中心とした和食から肉食を中心とした欧米の食へと変化した事が生活習慣病の蔓延に繋がり、世界的にヘルシーな食として評価される和食を中心とした食生活へと回帰する事が健康長寿を確保する秘訣であるという事が裏付けられたように感じられるのですが、沖縄に関してはそうではないという事がいわれています。

 もともと沖縄では仏教による肉食をタブーとする食文化の浸透が少なく、豚肉を中心とした食文化が根付いていました。第二次世界大戦後はアメリカの占領下に置かれた事から、食の欧米化も進んだ状態となっていて、関税の関係から安価に流通した牛肉の普及も進んでいました。

 本土復帰後、沖縄で起こったのは食の欧米化ではなく食の和食化であり、その頃を境に平均寿命の低下が始まったともいわれ、食肉の消費量の低下とも符合するという意見も出されています。

 また、日中の気温が高温になる事や交通機関の整備の遅れ。アメリカの影響によるモータリゼーションなどから移動に自家用車が使われる事が多く、運動不足の傾向からメタボリックシンドロームの比率が比較的高いという傾向があり、平均寿命の低下が意識されるようになってからメタボリックシンドローム対策が本格的に採られるようになっています。

 その結果、動物性タンパク質と脂質の摂取量の低下、食物繊維の摂取量の増加が見られ、沖縄の平均寿命の低下は抑制される方向へと向かう事が考えられました。ところが実際に起こったのは働き盛りを中心とした年齢層での脳卒中の増加で、その事が平均寿命という指針に更に深刻なダメージを与える事となりました。


 
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